@numa08 猫耳帽子の女の子

明日目が覚めたら俺達の業界が夢のような世界になっているとイイナ。

コーヒーメーカーを買いました

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会社には豆を挽くところから全自動でやってくれるコーヒーメーカーが置いてあって、休憩時間なんかには美味しいコーヒーを飲んでる。豆も@mironalが選んできて、常時絶やさないようにしてる。

そんな環境で日中を過ごすので、家でもコーヒーを飲む生活を送りたくなった。Amazonで調べると案外安いのでポチポチと。

Melitta(メリタ) 【電動コーヒーミル】 パーフェクトタッチII CG-5B

Melitta(メリタ) 【電動コーヒーミル】 パーフェクトタッチII CG-5B

値段の割にどちらも充分な機能が付いていて嬉しいところ。特にミルは挽く粗さを調整できるので、カフェオレを作る時なんかは細挽きにして香りを出したりしてる。

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得られたもの

今まで、お弁当を作る日は早起きをしていたのだけれど、そうでない日はわりと布団の中でグダグダすごすことが多かった。朝ごはんも会社に行く途中で購入して、会社で食べていた。

購入して1週間経たないけれど、意識して早起きをするようになった。また、今までは遅くまで寝すぎた日は「このままギリギリまで寝ていよう」なんて考えたりもしてたけど、「とりあえず起きてのんびりとコーヒーを淹れるか」みたいな感じでどんな時でものんびりとした朝を過ごすようになった気がする。

足りないもの

この手の趣味的な物はすぐ「沼」とか言って、際限なくお金を使ってしまう可能性を秘めているわけだけど、今まさにそんな感じ。

例えば、マグカップはトップ写真のでじこちゃんのやつを使ってるけど、もうちょっと良い奴が欲しい。WGのでじこちゃんじゃなくて、10歳の方のでじこちゃん・・・とかって意味ではなくて、保温性とかお洒落感とかそういう奴。

なんか聞いた話では、浄水器があると良いとかいうので、そういうのも。

酔いを覚ますにはエスプレッソがやっぱり良いなぁって思うわけですし、とは言えエスプレッソマシンってなんか高いのでマキネッタとか欲しい。

あとは、ひたすら色んな豆を試したいなぁ。

Realm は抽象化をしない方が良いのかなってポエム

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先日、年末から進めていたAndroid版featherのリファクタリングが終わりました。リファクタリングはRealmを利用する部分についてなのですが、ちょっと紆余曲折が長かったので自戒の意味を込めてポエムを書きます。

Realmを使うなら変な抽象化はしないほうが良いと思った

Androidに限らず、OOPな設計ってコントローラとかのレイヤーにはインターフェースのみを提供し、実装はコントローラから完全に分離をすることで、お互いに変更があっても影響をあんまり受けない仕組みを提供するのが基本だと思う。

ここでfeatherはDBMSにRealmを使っているけれど、開発初期のころはもしかしたらRealmを利用しない可能性があった。そこで、データベースへのアクセスを行うインターフェースを作って、Realmを隠蔽、Realmを使わない実装になっても大丈夫な設計を目指していた。

実はAndroidは ContentProvider を使えばDBとかのデータへアクセスする部分を抽象化できる・・・ということになっている。だけど実際は ContentProvider を自前で実装するのは面倒くさいし、クエリーも独自のインターフェースを利用した物なので大抵のORMとの相性は悪いっぽい。普通にSQLiteを利用する時や、アプリを超えてデータを提供するなら有りだけど、そうでないならあんまり使うメリットは無いと思ってる。

そんなわけでRealmの抽象化は自前のインターフェースを利用することにしてた。

コードの雰囲気は、こんな感じ

public interface TweetRepository {

  // ネットワーク、あるいはキャッシュから最新の
  // ツイートを取得するやつ
  // 非同期なのでコールバックを取る
  void getLatestTweets(List<Tweet> -> void callback); 

}

あら良いじゃない。これはポエムなので、このコードはコンパイルできないのだけど、雰囲気は分かって欲しい。

当時の俺の気分としては、ツイートの取得とかをネットワークからやってるのか、DBからやっているのかを意識させたくなかった。そうすれば、テストもし易いしキャッシュポリシーとかも変えられるしね。ところが、Realm はそういうのを許さない制約があった。「スレッドを超えられない」と「close した Realm から取り出したRealmObjectにはアクセスができない」と言う物。

Realm は closable なクラスなので、雰囲気としてはアクセスをしたらシュッとcloseをしたい。つまり、

List<Tweet> tweets;
try(Realm realm = Realm.getInstance(config)) {
  tweets = realm.allObject(Tweet.class);
}
tweets.get(0); // crash

上のコードは、アクセス違反を犯しているのでクラッシュする。一度 close をした Realm から取り出したデータへのアクセスは許可されないのだ。と、なると取り出した RealmObject を画面に描画するときは、 Realm のインスタンスをActivityやFragmentのライフサイクルに合わせて管理する必要があるわけだ。

あと、スレッドを超えることができない制約もまた辛い。という訳で、さっきの TweetRepositoryインターフェースを修正してみる。

public interface TweetRepository {

 void getLatestTwwt(List<Tweet> -> void callback);

 // これがActivity/Fragment の onResume から呼ばれることを期待する
 // この辺りで Realm のインスタンスが作られると思う
 void resume();

 // これがActivity/Fragment の onPause から呼ばれることを期待する
 // ここで Realm.close が呼ばれる
 void pause();
}

おお・・・まじか・・・。この時点で自分はRealmの抽象化を辞めようと思った。Realmを隠蔽しているはずなのに、resumepauseをコントローラから呼び出さなければならない制約があるため、抽象化ができていると言えないと思ったからだ。

今にして思えば、finalizeでRealm.closeするのはアリなのかな?とも思うけど・・・。

あと、TweetRepositoryを使う時は「Realmをスレッドを超えて使ってはならない」という制約を意識して使う必要がある。当然ながら、そんな制約を意識する以上Realmを抽象化できているとは言えないと思う・・・。

そんなわけで、Realmを抽象化するのをやめた。良い判断だったと思う。

ここからが反省点

Realmの抽象化を辞めようと決意したのが、昨年の8月か9月くらいだったと思う。完全にRealmを抽象化するのはやめて、直に使っていこう、そう思った。

そう思ったのにもかかわらず、変なインターフェースを残してしまった。

public interface DataManager extends Closable {

  Realm getReam();

}

public class TweetRepository {

  List<Tweet> getLatestTweet(DataManager manager) {
    return manager.getRealm().allObject(Tweet.class);
  }

}

どうしてこうなったのか・・・。何のためにDataManagerなるインターフェースを用意したのか分からない。実際、これのお陰で冗長で意図のよく分からないコードが増えた。

秋くらいから @mironalと一緒に開発をする体勢を作ったときに、「え?なにこれ??」ってなったわけ。

で、リファクタリングをやろうねって話になって年末の冬休みに入る前に一気にリファクタリング、年があけてからコードレビューとマージを行った。

まとめ

なんというか「Realmが」とかと言うより「ちゃんとレビューをしようね」とか「ちゃんとドキュメント読んだり、事前調査をしてから使えよ」って話だなぁ。

とは言え、Realmが若干トリッキーなのは否めない・・・?。

ただ、今ならRealmもRxAndroidに対応をしているので、Retrofitと組み合わせて「マジでネットワークとDBアクセスを意識しなくていいインターフェース」を作れる気もする。

良い感じのやつができたら、Qiitaに書こう・・・。

2016年のこと

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2016年の最初の月も終わりが見え始めてきました。1月の間に今年中にやりたいことをまとめておこうと思います。

海外旅行に行きたい

去年は結局行かなかったので。旅行と言えば、八丈島に行ったやつかな。

海外に行って何をするってわけでもないですが、1年に1回くらいはどこかしらに行く生活を送りたいものです。

もう一つ何かしらの言語を身につける

毎年、年の頭に「今年はこの言語」をやろうと思うわけですが、イマイチな感じで終わります。そもそも年の頭に言語を決めても、状況の変化によって求められるスキルって変わってきます。半年後に求められている言語スキルって何なのかは今の段階じゃ分からない。

そこで今年は特に言語を決めずに、「何かしら」を習得するくらいの緩さにしておきます。雰囲気的に今は Elixir で遊んでるのでこのまま進められたらいいかなとは思ってますが。

なんかリリースする

これもまた雑な感じですが。多分、今年は会社として何かしらのサービスをリリースすることになるのかなぁと思ってます。最近は個人と会社の区別が良い意味で付かなくなっているので、個人的に何かをリリースすると言うよりは、会社として何かを出すのにちゃんと貢献したいかなぁと思っていますね。

文芸に触れる

映画や小説、演劇、音樂etc...。ちょっとここらで今まであんまり触れたことのない方向性に触手を伸ばして、インプットを増やしてみたいですね。特に「何かを得よう!」みたいな感じではなく、ゆるい感じで。長期的に見てそう言ったインプットが良かったなぁってことになればいいと思います。

2015年のまとめ

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今年は年明けから普通二輪免許を取りに行ったりしましたね。

今年の目標を振り返る

役職につく

転職しちゃいましたね。前職における役職者といえば、管理者の第一歩でした。

numa08.hateblo.jp

人も少ない今の会社ですが、コードだけではくて管理的なこともしなくちゃならんので、やりたいことはできている感があって良いですね。

バイクで旅をする

せっかく取った免許を使う機会を作ろうと思ってた感じかな。八丈島で原付きをレンタルして回ってたのはバイク旅ではあるけれど、普通自動二輪免許を活用したわけではないのでねぇ。

numa08.hateblo.jp

swiftでなんか作ってリリースする

なんもやってねぇ・・・。春くらいに swift を触ったのが最後で、それきりかな。

clojureでなんか作ってリリースする

同じくやってねぇ。ちょっと遊んだくらいかなぁ。

プログラミングとか

OSS 活動は11月くらいになるとちゃんとやってますね?ざっくりと振り返ってみましょう。

リリースした物

仕事中にうまれたツールをリリースすることが多いですね。

github.com

コミットログからリリースノートを生成する Gradle のプラグイン。最近、少し機能不足を感じますが feather の開発で利用をしているツールです。

また、 Electron を触り始めたのでその関連のツールも作りました。

github.com

toggl を利用している他のアカウントの人が何をやっているのかを見られるツール

qiita.com

また、でじこちゃんの誕生日にむけてアプリ的なやつを作ったりしてました。S3で動かしています。なんかアップデートしたい。

github.com

numa08.hateblo.jp

numa08.hateblo.jp

ほかは、最近だと Kotlin, Android Annotation, Dagger2, Realm, Robolectric を利用したアプリを作ってこのあたりのツールの様子を見たりしてます。

github.com

読書

読んだ本をちゃんとまとめてない・・・。

読み終わっていないですが。関数型言語としてのScalaの機能説明、実践的な利用方法がまとまってます。一冊、別のScalaの本とかを読んでおいてからの2冊目くらいの内容だと思います。

その数式、プログラムできますか?

その数式、プログラムできますか?

これも読み終わってない・・・。というか、1章以降が全然読めないくらい数学が分からないのでなかなか辛いものです。

ラブストーリーの短編集。全体的にライトな文章でサクッと読める雰囲気でした。独立した短編ですが、別の作品とリンクしていたりとギミックが楽しい。

なんとなく、古典に触れておきたいと思ったので読んだ1冊。高校か中学で「祇園精舎の鐘の音」の一節や、那須与一の話くらいは授業で触れるけれど、それ以外についてはなんとなくしか知らない物。

「軍記物」というくくりではあるのだけれど、平家の物悲しさみたいな物を感じました。

もっと古いところも抑えておこうと思ったので、最古の歴史書の一つへ。神話の時代の物語が徐々に神様と天皇の時代を経て、天皇の時代へと移り変わっていきます。古事記の作られた背景を知っておくと、文章の向こう側にある意図が見え隠れして面白いです。

また、史跡巡りとかもできて楽しい。

映画

今年は映画をめっちゃ見ましたね。

オブリビオン [Blu-ray]

オブリビオン [Blu-ray]

モーガン・フリーマンが登場するラストは本当に面白かった。最高のギャグだ。

numa08.hateblo.jp

久しぶりのターミネーター新シリーズ。サラ・コナーとカイルの歴史を改めて描く試みが面白かった。

numa08.hateblo.jp

明日に向って撃て! (字幕版)

明日に向って撃て! (字幕版)

今更説明する必要のない名作。ニューシネマと呼ばれる、バッドエンド、無情感。ストップモーションは本当に伝説的だよなぁ。

numa08.hateblo.jp

あといろいろ見たけど、記事へのリンクだけにしておこう・・・たくさんあって大変。

numa08.hateblo.jp

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ガルパンはいいぞ。

勉強会

IT系勉強会は今年はそんなに参加してないような。発表したやつ、そうでないやつ、主催したやつまとめます。

numa08.hateblo.jp

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ci-daberi.connpass.com

その他

旅行や料理など、いろいろと新しい試みを試しましたよ。

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フルーチェで作ったチーズケーキは、切る前の見た目は悪くなかったけど、形がアレなことに。味は美味しかったです.

numa08.hateblo.jp

🍛作りは楽しい。

これが全部ってわけでもないかな。まだまだいろいろあった気がするけれど、遊びや挑戦など密度の高い1年だったと思います。こんだけやってたらお金もなくなるわな(震え声

また、秋葉原からでじこちゃんの看板がなくなったのはショックでした。

numa08.hateblo.jp

来年のはなし

来年はもうちょっと本を買おうかなと思います。また、今年は海外へ行かなかったので来年は行きたいかな。また、会社ももっと大きくしていきたいので、その過程でリモートワークを取り入れたり体制を作っていくなどをしたいです。

それでは、よいお年をお過ごしくださいませ。

インサイドヘッド プログラマの映画 Advent Calendar 2015

プログラマの映画 Advent Calendar が空いていたので書きます。

インサイド・ヘッド (吹替版)

人間が抱く「感情」を主人公に描いたピクサー・アニメーションの長編作品。監督は「カールじいさんの空飛ぶ家」「モンスターズ・インク」のピート・ドクター。ミネソタの田舎町で明るく幸せに育った少女ライリーは、父親の仕事の都合で都会のサンフランシスコに引っ越してくる。新しい生活に慣れようとするライリーを幸せにしようと、彼女の頭の中の司令部では「ヨロコビ」「カナシミ」「イカリ」「ムカムカ」「ビビリ」の5つの感情が奮闘していた。しかし、ある時、カナシミがライリーの大切な思い出を悲しい思い出に変えてしまう。慌てて思い出を元通りにしようとしたヨロコビだったが、誤ってカナシミと一緒に司令部の外に放りだされてしまう。ヨロコビは急いで司令部に戻ろうと、ライリーの頭の中を駆けめぐるのだが……。

意識の有る動物の頭の中には、感情を司る精霊(?)がいて彼らのディスカッションや活動が生物の行動に反映されるという世界観の中で構成されるストーリー。明るい少女ライリーの中では「ヨロコビ」が主導権を握っていて行動を決定することが多いのだが、その中で「カナシミ」の役割とは一体何なのか、「意識」や「感情」とは一体何なのかを描いた映画です。

子供向けのディズニー映画と侮ること無かれ、「学習」とは「記憶」とはと言った人間の持つ多用な脳の機能についてデフォルメされたキャラクターを通して描かれていて非常に興味深い作品でした。

「頭の中に何かがいて、それが行動を司る」は漫画やアニメではよくある表現です。正義の心の天使と悪い心を持った悪魔が頭の中で議論、討論、喧嘩をするシーンをよく見かけます。その発展的な設定であるとも言えるでしょう。

そして、感情や記憶だけでなく「夢」や「深層心理」あるいは「物事を理解する仕組み」そして「忘れる」ということについても映画の中でデフォルメされて描かれています。

私達の頭の中では一体何が起きているのか、そういった事を学ぶ最初の一歩として面白いかもしれません。また「デフォルメ」とはある意味で「抽象化」のことで、一般化やモデル化と言った事に繋がります。

機械学習の分野において、人の脳の構成はある程度参考にされていると言えます。この冬、そう言った分野について学習を深めてみたいと思っている人はまずは映画に2時間くらい使ってみません?

Amazonプライムビデオで見られる水田ドラオススメ3選

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ちょっと油断をしていたら、Amazonプライムビデオでドラえもんの映画が見放題になっていました。

いわゆる「大山ドラ」の映画については、短編も含めてDVD-BOXを持っているので別に良いのですが「水田ドラ」については円盤を購入していない物もあったので嬉しい限り。また、これを機会にたくさんの人がドラえもんを見返したりあるいは、新しい出会いがあったりするとそれはそれで嬉しいことです。

さて、特定の世代は「水田ドラ」に対して複雑な感情を持っている可能性があるような気がするのですが、長編映画作品を見ると結構面白い作品が多いので雑な感じで紹介をしていきます。

ランキング形式で上位3位を今回は選んでみました。

映画ドラえもん のび太の恐竜2006

映画ドラえもん のび太の恐竜2006

声優さんを始め、テレビシリーズの所要なスタッフさんが一斉に交代されたのが2005年。その、新規スタッフによる最初の映画は、ドラえもんの最初の劇場版「のび太の恐竜」のリメイクでした。監督は「結婚前夜」や「おばあちゃんの思い出」の監督を務めてきた「渡辺歩」氏。

丁寧に原作をイメージした作風にかなりウルっと来た思い出があります。高校の時でしたが、3回くらいは見に行ったかなと。ドラえもんのび太を始めとする5人のと、そして「ピー助」との友情、そして別れ。

原作漫画は「ギャグ漫画」であるはずのドラえもんが、やたらとシリアスでそしてなんだか物悲しい雰囲気を持っていましたがその雰囲気をそのまま映像化したような作品でした。現代に戻ってきた彼らがママに何をやっていたのかと聞かれたときに「うん、ちょっとね」と一言つぶやくラストは、ほんのちょっと大人になった彼らが日常にまた戻ってきたシーンで心にしみるものが有りました。

映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館

映画ドラえもん のび太のひみつ道具博物館

2013年公開のリメイクではないオリジナル作品。22世紀を舞台にした初めての長編映画*1です。ドラえもんの映画と言うと割りとシリアスなシーンや泣ける、グッと来るシーンが多いのですがこの映画はひたすらギャグやコメディのみです。それが良い。

原作もそうですし、テレビシリーズもかなりナンセンスなギャグが飛び出してきます。その雰囲気をそのまま映画化してくれたような楽しさ。「ひみつ道具博物館」というタイトルのようにひみつ道具もたくさん出てきます。また「どこでもドア」が実は元々は非常に大型で技術の発展と共に小型化されていった、と言ったこの映画のために追加された設定なんかもあって楽しいですね。

ひたすら楽しい時間を過ごせる、ある意味で最もドラえもんらしいドラえもんの映画です。

映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団

映画ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団

2012年公開のリメイク作品。オリジナルの鉄人兵団も好きですがこちらも大好きです。監督は寺本幸代さんで、この作品は確か六本木で深夜の最速上映会に行ったときに見たのですが、寺本監督は製作中は青いボールを「ピッポ」として持って制作作業や指導を行っていたとおっしゃっていて面白かったです。

オリジナルには登場しなかったキャラクターとして、ザンダクロスのAIがキャラクター化した「ピッポ」が登場しますが、彼が良い意味で期待を裏切ってくれました。新キャラ発表のとき、「また変なキャラを増やして蛇足感が出るのか・・・」なんて思ったりもしたのですが、蓋を開けてみれば意外や意外。しずかちゃんとリルルの関係性とのび太ピッポの関係性が濃厚に描かれていて、そしてその絆が人類を救う鍵になっていく描画は涙なしには見られません。

また、メカによる戦闘シーンや爆発の美術もすばらしく「え、これドラえもんだっけ!?」と思わせる、GAINAX作品のような迫力があります。

まとめ

3作品中2作品が寺本幸代監督の作品でリメイク作品と言うのもなんだか恣意的と言うか偏りを感じないでもないですが。いい物は良いのでまぁいっか。来年には新しい映画も公開、日本誕生のリメイクが公開されるので楽しみですね。

*1:銀河超特急を含めるかどうかは微妙なところですが。

「大好き」が全て詰まった「期待以上」の映画 ~劇場版 ガールズ&パンツァー~

ガールズ&パンツァーを初めて見たのは今年の10月下旬か11月初旬だったか。バンダイチャンネルの期間限定見放題対象だったので、物は試しと見てみたのが初めてだった。

www.b-ch.com

全12話なので、休日を潰して一気に見た。と言うか、「一気に見たい」と思ってしまった。

リアルタイムに変化する戦況、迫力のCG、往年のマーチをイメージしつつ新しいサウンドを作り上げたBGM、魅力的なライバル達、過去のトラウマとその対峙、人間ドラマ・・・。

最終回の一騎打ちでは、知らない間に手を固く握り、浅い呼吸の緊張状態の中で瞬きをすることもなく視聴をしていた。最後の一撃、硝煙の晴れたとき果たして決着は・・・。深いため息、あるいは深呼吸とともに流れ落ちた涙は12話と言う短い期間の中で見つめた彼女たちの努力と友情に魅せられた感動の雫だった。

正々堂々、「道」から逸れること無く運すらも味方につけた彼女たち、無名だった大洗女子学園戦車道チーム、その優勝は「戦車道」という架空の武道の歴史に於いて恐らく後世に語り継がれる名勝負となっただろう。

劇場版の感想

テレビシリーズとOVAの感動によってその期待値は否が応でも上がると言う物。池袋の映画館で鑑賞した「劇場版ガールズ&パンツァー」は、果たして期待を超える満足を与えてくれた。

ガールズ&パンツァー(GIRLS und PANZER)|公式サイト

再び廃校のピンチに陥る大洗女学園、絶体絶命のピンチの中、続々と集結するライバル達。昨日の敵は今日の戦勇(とも)、学校の存続をかけた新たな戦いが今始まる・・・。

2時間の映画の中、無意味な説明は無くそして休む暇も無く進行する映画のほぼ全てを戦闘シーンに割いていたのが印象的だった。当然だ、物事の決着を戦車道によって決定する事を決めたのだから、最も大切なのは戦車道の試合なのだから。

大洗連合チームと大学選抜チームはそれぞれ持てる全てを出し切って正々堂々、正面からぶつかり合う。そこに情けは無い。そんなものは、戦車の「道」に逸れることだから・・・。

相手の作戦を読んで最善手を考えるブレインと、自分の特性、長所も短所も受け入れて指揮官からの指令を聞きつつ現場の判断で機転を効かせる末端が揃った両チームの戦いは、最後の最後の瞬間まで予断を許さない、息つく暇の無い戦いだった。

初めて戦う相手というだけあって、次々と繰り出される敵の秘密兵器を前に何度もピンチを迎えるが、その度に冷静な指揮と現場の判断によって乗り越えていく姿にいつの間にかまたあの時の様に、視聴者は拳を固く握り息が浅くなり緊張状態に陥るのだ。

そして迎えた最後の瞬間。大洗連合チームの最後の一撃、それはテレビシリーズでは描かれなかった姉妹の絆の象徴であり、同時にテレビシリーズを通して成熟したあんこうチームの絆の象徴であった一撃は、全力と全力でぶつかり合った大洗連合チームVS大学選抜チームのほぼ互角だった戦力の予測不能な「運」の要素に全てを賭けた一撃となった。

大洗連合チームの勝利・・・ストーリーの展開上、期待されていたがそれでも来る脅威を前に何度も何度もその確信を揺さぶられたその結末は、揺り返しのように強い力と説得力を持って届けられた最高のフィナーレだった。

エンドクレジットが終わり劇場が明るくなり立ち上がろうとしたその時、足が震えた。こんなにも緊張をしていたのか、と。75mm弾、いや152mm、あるいは600mm砲の爆発のような大きな衝撃をもったこの映画は、「戦車道」と言う架空のスポーツの歴史を飛び越えて「アニメーション」とか「バトルエンターテイメント」とかと言ったジャンルの歴史に名を残す一撃となるのではないだろうか。

そんな素晴らしい作品だった。

P.S.

魅力的なキャラクターの多いこの作品で、誰が推しなのかと言われたら麻子かドゥーチェかと迷うところだが、やはりテレビシリーズと劇場版両方に登場する文部科学省学園艦教育局を推したい。

戦車道から外れ保身と面子に囚われた彼の存在が、戦車道の実直さを表しそして物語を形成する大切なキーとなったと言える。やはり、名作に名悪役ありなのだ。

P.P.S

機動武闘伝Gガンダムが好きな人なら楽しめる作品。逆にガルパンが好きな人は機動武闘伝Gガンダムを楽しめる。