@numa08 猫耳帽子の女の子

明日目が覚めたら俺達の業界が夢のような世界になっているとイイナ。

俺にとってのみれぃ、つまりプリパラそしてでじこちゃんときどきハートキャッチプリキュア

みれぃは自分自身だった。

アニメ「プリパラ」を始めて見たのが確か2018年の5月くらい。 Netflix で配信が配信されていて、目が止まったのが最初。

序盤のらぁらのがんばりに涙を流しながら見ていたけど、あるとき俺が見ていたアイドルはラァラではなかったことに気がついた。

みれぃだ。

日常生活では生徒会長や風紀委員として、そしてプリパラでは語尾が「ぷり」のポップなアイドルとして、彼女は自分を表現していた。彼女は全部を計算して、計算どおりに練習をして頂点を目指そうとする彼女の姿は天才ではない自分と重なっていた。

第2シーズンに入ってプリパラがセレパラになってしまった世界。彼女は努力をしてトップを目指そうとしていた。しかし、しかしだ。彼女の努力は天才たちによって打ち砕かれてしまう。そふぃのライブを見て勝利をすることに諦めてしまう。さらに彼女に追い打ちをかけたのが、紫京院への対決の宣言。自分の行動に対して過剰に責任をおってしまう。

自分の責任で、あるいはそう思い込んだときにどん底に落ちるこれほど苦しいことはない。それが、俺にはわかる。

自分は、電気通信大学という名前となんとなくソフトウェアや情報工学が好きだったので大学を選んだ。この場所なら自分が最高に輝くことができる、最高に才能を発揮することができる。そう信じて大学に進んだ。

でも、現実は違った。大学1年生のときに線形代数学の単位を落としてしまったときに最初の涙を流した。そのあと、3年生のときに実験の単位が足りなくて4年生に進学できなかった。その理由は簡単で、3年生の実験の授業が理解できなかったから。根拠のない自信で自分はソフトウェアやプログラミングに強いと思っていた。でも、現実は違ったんだ。学問の奥は深くて難しくて自分には理解ができなかった。

それが辛かった。自分にはできると思っていた自信が破壊されてしまった。

みれぃもそうなんだ。成績が優秀でしっかりとした性格。自分の中で全部を解決できる。そして、何より自分はプリパラが大好き、自分の中で満足のできる努力をしてきた。それが彼女の根拠だった。それが紫京院を前に、そふぃを前に打ち砕かれて涙を流す。

完全に俺とかぶっていた。根拠として信じていたものが打ち砕かれたとき人はだめになってしまう。彼女もそうだった。俺が大学3年生のときも、実験の内容が理解できなくて引きこもり状態になってしまった。あの時の俺とみれぃが完全に被ってしまう。そして、その理由が自分自信にあることが嫌だった。だから動けなくなってしまった。動きたくなってしまった。暗い部屋でゲームをするだけの存在になってしまった。

そんな彼女をライブのステージに戻したのはがぁるるだった。がぁるるのライブはたとえ途中でこけても続けた。人の誰よりも努力を続けて立ち上がったがぁるるのライブはみれぃの涙になった。それは自分の経験にもある。同期の人達に厳しいことを言われたり、教授に頭を下げてレポートを遅れて提出したり。その中で人に頼ることを覚えたり。みれぃもそうなんだよな。自分ひとりで立ち続けていたから人に頼ったり、だれかの力で立っていることに気がつけなかった。シーズン1の最初の方ではらぁらに対してきつい言葉を言ってしまうことがよくあった。でも、それは自分が自分ひとりの力である程度のところまでこれてしまったと勘違いをしていたから。

「自分がこれくらいできるのだから、お前もこれくらいできるだろう」と思ってしまう衝動は自分にも経験がある。彼女もそうなんだ。だから「自分がこれくらいできた」という自信が破壊されたときに立ち上がれなくなってしまう。

そんな彼女が再度立ち上がったのが地下パラだった。地下パラでの成功体験の積み重ねが彼女の力になっていった。俺もそうだ。C言語ポインターとかの概念がわからなくて詰んでいたときに、Androidが登場した。Androidのアプリを開発するためにjavaを覚えて、参照渡しの概念がわったとき、かつてのC言語のレポートくらいなら書けるようになっていた。必要なのは成功体験でもあった。

でも、それだけじゃない。彼女をステージに立たせたのは彼女とそして彼女を支えるそらみスマイルやドレッシングパフェやだった。彼女のソロライブ、そしてエアリーチェンジを実現した曲「ぷりっとぱ〜ふぇくと」はそらみスマイルの「トライアングル・スター」のアレンジ。彼女を立たせていたのは、そらみスマイルだったんだ。


プリパラ 84話 『 ぷりっとぱ~ふぇくと 』 みれぃ

「むいてもむいても」と一皮むける彼女。「唇をキスの形スタンバイ」と彼女が計算の末に作り出した最高の言葉「ぷり」。みれぃは自分の力と仲間の力で最高潮に達した。

少しずつの成功体験、仲間の協力、それが彼女の力になった、自分の力になった。

彼女はすべてを受けいれて次のステージへ進んだ。彼女はチェンジをしたんだ。

チェンジ、そう、ハートキャッチプリキュアのテーマだ。

ミラージュプリキュアの試練の中でブロッサムはチェンジする前の自分を受け入れる。かつての嫌いな自分も自分自信だったことを受け入れる。今の俺ならそれができる。ステージに再度立ったみれぃもそれができる。完璧じゃない自分を受け入れて今の自分を見つめてより高みを目指すことができる。

みれぃを応援したのがそらみスマイルやドレッシングパフェだったように、俺を応援してくれたのが id:henteko07 だったり @sseze だったり id:ytRino だったりする。Android道という勉強会をやっていたときに助けられた。

そして、無条件に応援をしてくれたのがでじこちゃんだった。健気に頑張る彼女を見て自分もそうしようと思うことができた。でじこちゃんのおかげであのときがあったし、今がある。

numa08.hateblo.jp

今なら最高に可愛いのはでじこちゃんだって迷いなく言える。でも、過去の自分を投影してそして過去の自分を受け入れられる存在としてみれぃも好きだって言える。俺の中のみれぃはそんな存在なんだ。