@numa08 猫耳帽子の女の子

明日目が覚めたら俺達の業界が夢のような世界になっているとイイナ。

サントリー白州蒸溜所に行ってきたよ

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白州蒸留所

コベリン恒例のクリエイティブ休暇を利用して、サントリー 白州蒸留所に行きました。去年は八丈島だったね。

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白州蒸留所は山梨県北杜市白州町にあって、JR小淵沢駅が最寄り。駅からはシャトルバスで15分程度かかる場所にあるので、交通手段をしっかり用意して行かないとダメ。当然、車で行くとテイスティングはできなくなるので注意。

ゴールデンウィークに行った山崎蒸留所はJR大山崎か京阪山崎駅から歩いて5分くらいの所なので気軽だったけど、白州は比べ物にならないくらいど田舎にあったのが印象的。とは言え、南アルプスの綺麗な水が利用できるこの土地だからこそ、美味しいウィスキーが作られているわけ。

ちなみに、サントリー天然水南アルプス工場も蒸留所に隣接されている。雰囲気だけれど、見学者は蒸留所より天然水工場の方が多かった感じがしたよ。車で来ている人が多かったから、まぁそんなもんかって感じ。

製造工程見学

山崎は大阪へ向かう新幹線の中で唐突に思いついてスケジュールを組んだので、製造工程見学の予約はできなかった。その点、白州はだいたい3週間前くらいには工程見学の予約を入れた。とはいえ、それでも最後の1人って感じだったけど。

しかも、朝10:30スタートなので日帰りは無理だと判断して前入り。ちょっとした旅行気分でなかなか楽しかったから良いやってね。

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製造工程見学のツアーでは、ガイドのお姉さんが丁寧に解説と質問に答えてくれる。山崎蒸留所との違いなんかも教えてくれて面白かった。

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白州のスモーキーフレーバーを作るために利用されるピート、そして麦芽

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最初の工程「仕込み」で、白州の水をお湯にした物と麦芽をピートを燃やした熱で温めることで、麦芽の持つデンプンが糖へと変わる。これは、発酵の過程でデンプンを酵母はアルコールに変える事ができないから、らしい。糖へと変わったデンプンは酵母によってアルコールへと発酵される。

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次の工程「発酵」で、酵母を使って麦芽や糖をアルコールに変えていく。この巨大な木の桶も白州独特の物だそうで、一般的には金属製の物が利用されるそうだが、白州はあえて手間をかけても、木の桶を使うことに拘っているとのこと。この段階でアルコール度数は7〜8%程度とのこと。

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そして蒸溜所の目玉の「蒸留」へと工程は進む。水分とアルコールを一緒に熱することで、アルコールのみを抽出できる。小学生の理科でやったやつだ。ウィスキーでは2回蒸留が行われるらしい。この工程でアルコール度数が70~80%となる。

また、よく見ると蒸留に利用されるポットスチルが何種類かあるのが分かる。実はポットスチルの種類に応じて味が変わってくるのだ。白州はポットスチルの種類、熟成した樽の種類、置いた場所、時間など様々な要因によって変化をする原酒と呼ばれるお酒をブレンダーがブレンドすることで完成するお酒なのだ。

この様にポットスチルが複数種類あるのも珍しいとのこと。

また、「仕込み」「発酵」「蒸留」までの工程は地下や建物の外に張り巡らされたパイプラインによって次の工程へ自動的に進む事ができるようになっているらしい。実際、蒸溜所で働いている人は数十名しかいないらしく、適切な自動化が施されているように感じた。

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そして、ウィスキーと言えば「熟成」。樽は利用される材木の種類だけでなく、利用した回数、前に入っていたお酒の種類によっても作られるお酒の味が変わる。有名なのはシェリー樽。ワインをかつて熟成させた樽にウィスキーを詰めることで、かなり独特の味が生まれる。

熟成のための建物は実はエアコンが無く、急激な温度変化を避けるために壁が厚くなってはいるものの、樽の位置によって湿度や温度に違いが出るらしい。これらもまた、ブレンドを行うときに味に変化を作る1つの要因となるということらしい。

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そして、最後の工程が「ブレンド」。見学では自分でブレンドをするわけではなく、原酒と製品、そしてハイボールとをそれぞれ飲み比べてみることができる。原酒はアルコールも強くエグみもすごくて、なかなか楽しんで飲める物では無いのだけれども、その奥には確かに製品となった白州の優しくまろやかな風味や香りが存在するように感じられる。

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見学の後はおみやげを見て回ったり、併設されているバーでテイスティングが楽しめる。また、レストランもあるので、そこでも料理やお酒、デザートやコーヒーが頂ける。本当は見学の後、駅に戻ってぶらつこうと思っていたのだけれど、雨が降ってきたこともあって結局1日を潰してしまった。

そんな白州蒸留所。

山奥で行きにくいところではあるのだけれど、行くだけの価値があるところだったと言える。

次はぜひ山崎蒸留所の工程見学にも行きたい。