たとえ評価されずとも
僕はエンジニアとして会社勤めをして、仕事をこなし、会社の売上に貢献し、その対価として給料をもらっています。(あ、ちなみ『給料が少ない!!』って話ではないです)
仕事の中で、例えば受託案件であればPMの基で、実装を行い、試験を行い、リリースを行います。また、単純にそれらの作業をこなすだけではなく、効率化や品質向上を目指して「継続的インテグレーション」を作業行程に導入したり、ソースコードのバージョン管理を見なおし、またコードの変更を共有するためにコードレビューを行いやすい環境を作ったりと工夫、改善も行いました。
さて、いざ案件が終わってみると、周りから高い評価を得るのは上司やPMの方々です。
当然です。契約上、書面上、そして実際の働きから判断をして会社の売上に貢献をしているのは彼らなのですから。
僕はこの件に関して、疑問や思うところが無いでもないですが、だからと言って「俺をもっと評価しろよ!」とは言いません。
なぜなら、僕の生き方の一つに「パーマンの生き方」があるから。パーマンとは、藤子・F・不二雄氏作のマンガ「パーマン」の事です。
あらすじについては、Wikipediaを引用します。
冴えない小学生須羽ミツ夫がある日、宇宙人からもらったパーマンセット(マスク、マント、バッジ)を装着すると怪力や空を飛ぶ能力などを授かり、その力を生かして正義のヒーローになるという物語である。超人であるという秘密を持つ少年の葛藤、その矛盾に立ち向かう強さ、本当の正義とは何かを、独特の藤子ギャグで描く、藤子Fの代表作の1つ。
パーマンはパーマン同士とパーマンセットをくれた宇宙人(スーパーマン)にしか正体を明かすことができず、そのため大活躍をしてもその評価は「パーマン」に対して行われ、パーマンとして働くミツ夫君は誰からも褒められません。
その苦悩に耐え切れず、「パーマンを辞める」宣言をした際のミツ夫くんと、スーパーマンの会話が僕の言う「パーマンの生き方」です。
誰かに褒められるわけでもない、ましてや評価もされない。だとしても、人々の平和のために活躍をする、そんなパーマンの本質を描いた名作の一つです。
そして、僕自身も誰かに褒められたりしなくても、それが世のため人のためになるのなら、頑張ろうじゃないか、そんな気持ちでコードを書いて、勉強を続けています。
桃色の花について思う
さて、僕のこんな思いに反して世の中には「なんでもいい!どうしても評価が欲しい!」と思う人がいます。まあ、その気持もまた当然のものです。コストをかけて何かを行い、利益を得る上で、誰かからの評価はその事業、活動を見直し、続けたりあるいは終了するための指標の一つとなるからです。
しかし、「評価されたい」思いはいつしか「良い評価をされたい」に変わり、そしてある時、禁断の花びらに手を出してしまうのです。
この花を使うには、コストがかかります。しかし、コストを上回る利益を得る可能性もあります。結果、美しい花によって飾られた光景を見て、彼らは満足をするのです。
そして同時に「誰にも褒められなくても良い。でも、これが世のため人のためになるのなら頑張れる」という僕の思いは踏みにじられます。
ハートをつなぐ合言葉
別に僕の考えに共感をする必要もないですし、絶対に正しい意見だとも思っていません。しかし、彼らのやり方が正しいようには思えません。
こんなところに言葉を並べたって現状が変わるわけではないです。変えたいなら、戦うか、逃げるか、好きな手段を選ぶべきです。
ただ、今後、頭上を見上げて花が咲く頃になったら、まあちょっとくらいここで綴ったことを思い出して、振り返ってくれると嬉しいです。ただ、それだけ。