@numa08 猫耳帽子の女の子

明日目が覚めたら俺達の業界が夢のような世界になっているとイイナ。

ルールをハックする喜び 「俺たちは異世界に行ったらまず真っ先に物理法則を確認する2」感想

2巻出ましたね!おめでたい!!

友人の @kaname_aizuki氏のデビュー作「俺たちは異世界に行ったらまず真っ先に物理法則を確認する」の2巻が出ました!!

前作のレビューはこちら。

numa08.hateblo.jp

ザザと一緒に新たな街ウルテラを訪れた幹人たち。そこではギルドの頂点を決める“大精霊祭”を前に活気づいていた。初めて見る精霊魔法に興味津々の一同、さらに大会のルールを聞いて驚愕する。前衛の精霊使いと後衛の補助役のタッグ戦―「これってなんかロボコペみたいじゃねえ!?超楽しそお!!」どうにかして出場するために動き出す幹人たちだったが…。精霊魔法も分析、解析!ますます盛り上がる高専生たちの普通じゃない超英雄譚、第2弾!

前回はおっかなびっくり世界の法則を調べ、なんやかんやあってギルドを結成し強敵を倒した高専生の彼らですが今度はちゃんと「ルール」のある大会に出ることに。

そう、ルール。残念ながら、理系の人間はルールが大好きなんです。

そもそもルールとは公平に勝負をするめるために用意されたもの。向かい合う者同士、自分の持ってる実力を発揮するための物だと思う。しかし、高専生というか理系の人間と言うのはこういうルールの隅を突きたくなる。

試験とかで問題文に不備が無いかを真っ先に探すタイプの人間になってしまいます!!

そんなわけで彼らが出場することになった大精霊祭。ルールはシンプル、精霊を使って陣取りをして一定時間以上自分の陣地を埋めたほうが勝ち。

FPSなんかのフラッグ戦と同じルールですね。

ただし、序盤で判明する驚愕の事実。それは「精霊の定義が曖昧」!!

ワクワクしますね。どんなものでも認められればそれは精霊になるんですから。現実世界でのロボコペに出場できなかった彼らはそのリターンマッチのつもりで大精霊祭に臨みます。ルールブックを熟読し違反しないギリギリのラインで、彼らの持つ技術者倫理に反しないレベルで。

ルールの中で無茶をする、自分が大学のときにサークルや実験なんかで良い成績を出すのは彼らのような人間だった気がします。そして、それは今も限られたルールやリソースの中で最大限、普通とは違った発想ができる人間の方が、優れているかどうかは知りませんが面白いし一緒に何かをやりたい、そんな魅力的な人間だと思います。

そんな、人間として個人的には魅力的、社会的に見た時は明らかな異端の彼らの冒険の第2幕。人間関係も前回より濃いものになって開幕です。